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ディープクロイツベルク、と私がこっそり呼んでいるコットブッサートア−周辺、
オランニエン・シュトラーセからちょっと行ったところに
ゲ−リッツァー通りはある。
通りの右側にはゲ−リッツァー公園があり、ここでは冬はソリで遊ぶ子ども達 、ちょっと暖かくなってくれば、
グリル(バーベキューセットを出して外でソーセージとかを焼いて酒盛り)をする人達で一杯だ。
近所に住んで居る友達は誕生日が夏なので、いつもこの公園でグリルパーティをして誕生日を祝っている。
しかし、何十人も招待して、盛大に祝うのは楽しいけど、飲める人は最後にはぐでんぐでんに酔っぱらってしまうので、何人か残った飲めない素面組がゴミを片付け、
グリルセットを積んだワゴンを家まで引きずっていったり、結局飲めない人がなんとなく損する気がするのは、私が飲めないからだろうか? そんなわけでグリルにも、ソリ滑りにも余り興味が無い私が、この道を通るのは、ただ1つの目的のためだけだ。 (・・とささやさんのあるリヒェナ−・シュトラーセの項でも書いたような気がする) そう、Barcellosに行くため! バルチェロスはベルリンで一番美味しいケーキを作り出すフランス人パティシェのエリックのケーキ店と、 素晴らしいカット技術を持つリオ・デ・ジャネイロ出身の美容師カティアのヘアサロンが合体したこぢんまりとしたカット&ケーキのお店。 ケーキ屋と美容室の組み合わせと言うのは珍しいが、2人が一緒に働きたい!という希望を形にしたらこの店になったという。 2つのスペースを繋ぐ扉には小さな小窓があって、2人はいつもお互いの仕事の様子を覗く事ができる。 私はここで髪を初めて切ってもらってから、もう他の店には行けない。 1カット50ユーロ前後と決して安くはないお値段なのだが、ここで切ってもらうと、半年くらいたっても、どこかから変な髪の毛の束が伸びてきたり、といったことがないのでお得とも言える。 もちろん私がロングヘアなのであまり頻繁に切る必要が無いと言う事はあるかもしれないが、彼女が始めてベルリンに来た88年から、今だ彼女の元に通っている常連客もいると聞けば、そのカット技術のすごさがわかる。 カットをする手は正確で、職人技!という感じだが、話す声はやわらかで、話しているとこちらもリラックスしてくる。 カティアと『日本人の髪の毛を扱える人があんまり居なくて〜』なんて話題で盛上がった。 私が最初ベルリンに来た時行った店では、シャギースタイルにする際使った剃刀が、多分ドイツ人の柔らかく細い髪だったら、削ぐようにカットできたのだろうが、 私の毛先には機能せず、すべて枝毛になってしまった。 わりと上手な人の店にも行ってみたが、切った時は良いのだけれど2ヶ月も経つと、どうも髪の毛のおさまりが悪くなっていた。 しかしこの店ではそれが無い!そして、髪の毛を切った後(前でも良いけど)、フワフワのカフェ・マッキアートとパリパリのミルフィーユや、噛み締める程に美味しいキッシュが味わえる! エリックのオリジナルレシピはもう500種類以上もあるそうで、毎日違ったケーキやパンが並んでいる。 私の回りで、絶品!と話題なのが、ここのミルフィーユ。さっくりと軽いパイ生地は、フォークを入れた瞬間にシャリシャリ・・と崩れる。 こういうパイ生地にはベルリンではあまりお目にかかれない。 フランス高級チョコレートヴァローナを練り混んだチョコパイ生地にサクランボを乗せたミルフィーユは、ゆうに日本のミルフィーユの4倍はある大きさで、 ちょっと小腹が・・という時にはとても食べ切れないけれど、とろりとしたクリームと軽いパイ生地のコンビネーションが素晴らしい!! 午後遅くに行くと、ミルフィーユ等人気のケーキは大抵売り切れてしまっている事が多いので、私は大抵午前中に髪を切りに行き、 お目当てのケーキは取り置きを頼み、髪がさっぱりした後カフェを飲んで、パイ類とキッシュ等をテイクアウトして、お昼にする。 ずらりと並んだパン類もどれも食べごたえのあるどっしり滋味を感じる味。髪を切るためには、そうそうしょっちゅう来なくてもいいので、 時々はケーキを食べにだけ、来る。 これから夏にかけて、公園の回りは緑が多くなって、目にも美しい。 ホントはもっとちょくちょく来たい店だけれど、ちょっと家から遠いので、ついでが無いとどうも来づらいのだけが残念。 いや、でも食べ過ぎるとまずいから、これでイイのか。 |